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乳腺甲状腺外科部門

診療科紹介

乳腺甲状腺外科としては、平成元年より外科の分科として活動しています。当院は日本乳癌学会、日本内分泌外科学会、日本甲状腺外科学会の認定施設として、平成24年3月時点で、乳腺専門医4名、甲状腺外科専門医2名を有しており、診療・研究を行なっております。外来は週3日あり、岡山県のみならず山陰地方、広島県、四国、大阪、兵庫からも紹介があります。専門外来ですので、紹介状を持参してくださるようお願いいたします。

乳腺外科は、エビデンスに基づいた最新の医療を薬剤師、看護師、緩和チーム、放射線医、形成外科医などと協力してチーム医療で行っております。「最先端の治療のために」 手術が必要なすべての患者さんの治療方針については、乳腺専門医(*注)4人を含む12人の外科医で構成する治療検討会で決定されます。このため主治医によって治療内容が異なることはありません。入院中は2人の乳腺専門医を含む2~4人の主治医グループが治療を担当します。手術、外来通院も乳腺専門医が担当いたします。

乳房をすべて切除する必要のある患者さんに対して、自分の筋肉や人工物を用いて乳房を作りなおす、乳房再建術を行うこともあります。ご希望の場合には3人の形成外科医からなる乳房再建チームが治療に加わります。

乳がんの治療は術後も続きます。たとえ早期がんであっても5年間は通院が必要です。途中で転居される場合や自宅が遠方で通院が大変な場合には、信頼できる病院をご紹介しますので首尾一貫した治療を受けることが出来ます。

(*注)乳腺専門医とは日本乳癌学会の定める資格で、岡山県では2015年7月現在、21人が登録されています。

外来では乳腺の精密検査を中心に行っております。超音波検査、マンモグラフィー、穿刺吸引細胞診で早期の乳がんを見逃さないように、努力しております。乳がんの手術は75%に乳房温存療法を行っております。またほとんどの症例にはセンチネルリンパ節生検を行なっております。RI法と色素法の併用で行なっております。転移がなければ腋窩のリンパ節郭清を省いております。乳房温存療法では乳腺部分切除とその後、切除されて残った乳房に放射線療法を行うことを原則にしております。それにより、残存乳房の局所再発を3分の1に減らせるからです。放射線療法は外来で行われます(通常2グレイを25回、5週間かかります)。乳がんの手術のための入院期間は温存手術では4~5日です。その後、傷が落ち着いたら、5週間の通院の放射線療法が必要です。最近では放射線療法を3週間ほどで行う寡分割照射も導入しております。また、乳がん手術後には、エビデンスに基づいた治療を行っております。化学療法は外来で点滴注射を行うことを原則にしております。約3割の患者さんで化学療法が必要です。

甲状腺は頚部の気管の前にある3~4cmほどの蝶々のような形をした内分泌臓器です。甲状腺ホルモンを分泌します。そこに出来た腫瘍やバセドウ病の手術をするのが甲状腺外科です。頚部には大切な神経や血管があり、手術には専門性が要求されます。当院は以前より甲状腺手術症例が多い専門施設です。

甲状腺外科も、外来では乳腺甲状腺外科として同時に行っております。乳腺同様、甲状腺も体表臓器です。超音波検査、穿刺吸引細胞診を行っております。甲状腺ホルモン測定は約1時間で結果がでます。その日のうちにお薬の量の調整が出来ます。またエビデンスに基づいた治療を心がけており、甲状腺癌に対する放射性ヨード治療を当科の入院で放射線科と協力して行なっております。最近は遺伝子組み換えヒト甲状腺刺激ホルモン製剤(rhTSH=タイロゲン)が使用できるようになり、患者さんのQOLを損なうことなく検査や治療ができるようになりました。

甲状腺、副甲状腺の手術は年約80例あります。甲状腺手術においては、術後の傷が目立たないような工夫を行っております。

甲状腺手術の入院期間は甲状腺全摘で7日です。葉切除ですと5日くらいです。

甲状腺癌については、分化癌(乳頭癌・濾胞癌)の進行・転移例に対して、放射性ヨード(ヨード131)治療ができます。特別に遮蔽された部屋が8階に2床あります。年間約40例行っています(日本では約60施設しかこの設備はありません。県内には3箇所あり、当院以外ですと岡山大学附属病院、倉敷中央病院ですが、当院では待機期間が2月以内で、迅速な対応が可能です)。約1週間の入院期間です。

バセドウ病においては、欧米で積極的に行われている放射性ヨード治療を入院することなく外来で行なっております。年20例ほど行っております。当科と内分泌内科で行なっています。