hd_cancersurgeryStomach01.jpg

胃がんの手術について

胃がんに対する治療は、進行度によって、内視鏡治療、手術、抗がん剤治療から選択されますが、外科では手術を担当しています。
一般的に、遠隔転移がなく内視鏡治療の適応とならない(もしくは内視鏡治療後の病理診断で追加の外科的切除が必要と判断された)患者さんが胃切除術の適応となり、根治を目指した手術が行われます(治癒手術)。進行がんでは定型手術である幽門側胃切除術もしくは胃全摘術が施行されます。一方、早期がんではがんの局在や進行度によっては噴門側胃切除術や幽門保存胃切除術といった縮小手術が選択される場合もあります。
遠隔転移がある場合には、一般的には胃切除による予後の改善は期待できないため治療は抗がん剤治療が中心となります。出血や通過障害などの症状を有する患者さんには胃切除術や胃空腸バイパス術を行う場合があります(姑息手術)。

spacer.png

当院での胃がん手術

当院での胃の悪性腫瘍に対する年間の手術症例数は60-80例程度です。手術症例の年齢分布では男女とも75-79歳が最多となっており、80歳以上での手術も珍しくありません。また、当院の特徴として、循環器科をはじめとして各診療科スタッフが充実しているため、冠動脈疾患の既往や透析中など、高リスクの患者さんへの対応も可能なことが挙げられます。

spacer.png

腹腔鏡下手術

腹腔鏡下手術は創が小さいことによる術後の疼痛の軽減だけではなく、術中出血量の減少や術後の腸蠕動の早期回復、入院期間の短縮などのメリットが報告されており、早期がんに対しては多くの施設で導入されています。大きなモニターを見ながら手術を行うため、精細な手術が可能です。当院では現在、術前の画像診断でリンパ節転移がなく、深達度がT1もしくはT2(固有筋層まで)と判断される場合には、腹腔鏡下胃切除術も選択肢としています。ここ数年は約3分の1の症例で腹腔鏡下手術が施行されています。また2015年より3D内視鏡を導入し、より円滑な手術が可能となっています。

spacer.png

コンバージョン手術

遠隔転移を有する進行がんでは抗がん剤治療が中心となりますが、治療によって遠隔転移が画像上消失するなどの効果を認める場合があります。こういった症例の頻度は少ないですが、集学的治療の一つとして、予後の改善を期待して、胃切除術が行われる場合があり、コンバージョン手術と呼ばれます。抗がん剤治療が著効した場合には消化器科と連携して手術の検討を行います。

spacer.png

GIST

GISTなどの胃粘膜下腫瘍に対しては腫瘍径5cm以下を目安に腹腔鏡下手術を行っています。術中に内視鏡で胃の切離ラインを決定する腹腔鏡内視鏡合同胃局所切除という新しい手術法を導入しており、切除範囲の縮小や胃の機能温存に取り組んでいます。

胃の悪性腫瘍 2009-2013年 手術症例数

胃の悪性新生物手術症例-年齢別男女別分布

胃の悪性新生物 手術症例-年齢別男女別分布

胃の悪性新生物手術症例-年齢別男女別分布